AFAB/AMABはそれぞれ“assigned female at birth” “assigned male at birth”の単語の頭文字をとった省略表記。出生時の性に女性を割り当てられた人/出生時の性に男性を割り当てられた人を意味する。
個人が持つ経験や考えがそれぞれに違うように、
その人自身のアイデンティティや属性も人それぞれに異なります。
各々について知る際に、またはその人のストーリーを紹介する際に、
性のあり方について正しい情報をもとに取材や発信ができるよう、
ここでは、ジェンダーやセクシュアリティ、ロマンティック、
社会的に議論されているトピックについて、
より深く理解するために必要な知識をキーワードで紹介していきます。
*随時更新予定
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アセクシュアル(Aセクシュアル) / アロマンティック(Aロマンティック)
相手の性別や自分の恋愛感情の有無に関わらず、どんな性のあり方の人に対しても性的欲求を感じない性的指向のこと。性的欲求を感じる場合はあるが、恋愛感情を抱かない人はアロマンティックと呼ばれる。「人間は恋をするもの」「キスやセックスは好きな人とするもの」という風潮が当たり前とされがちな社会であるが、他人に対して性的欲求を抱くことが少ない、またはまったく抱かないという人もいる。アセクシュアルの人のなかには、相手に対して恋愛感情はあるが性的欲求は抱かない人(ロマンティック・アセクシュアル)もいれば、恋愛感情も性的欲求も抱かない人(アロマンティック・アセクシュアル)もいる。
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異性愛規範(ヘテロノーマティビティ)
誰もが異性愛者であり、恋愛や性的な行為、結婚は男女間で行われるのが「ふつう」だという社会規範のこと。日本社会では、2024年現在婚姻の平等が実現できていないことも含め、「ヘテロセクシュアル(異性愛者)であることが当たり前」「異性を愛して異性と結ばれることこそが幸せ」という規範や思い込みがまだまだ存在している。例えば、「恋愛」「結婚」の言葉で表現されることのほとんどが「男女」の組み合わせであるように、あらゆるところにヘテロノーマティヴィティは根付いており、学校や職場、病院など、公共の施設等で当事者が話題に困ったり、アウティングを迫られてしまう可能性を孕んでいる。
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ジェンダーバイアス
性別にもとづく役割やイメージを決めつける固定観念や偏見のこと。「男性だからいい企業に勤めて出世すべき」「女性だから家事や育児をするべき」「男性が弱音を吐くなんて女々しい」「男らしく/女らしくふるまうべき」など、ジェンダーバイアスは社会のあらゆる場面に根付いており、時に使う側が褒め言葉として発言したり、無意識だったりすることも多く事例として挙げられる。例えば、男性が身だしなみを整えていると「女子力が高い」としたり、女性がビジネスにおいて成果をあげると「女性だけどすごい」と一見褒めているような言葉も、「男性 / 女性はこういうものだ」という固定観念が前提になっている。これらの偏見や固定観念は自分自身や他者に対して「こうあるべき」の概念を課してしまう可能性がある。
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DSDs (Differences of Sex Development)
生物学的な意味でのからだの性の様々な発達。「『これが女性の身体の構造・これが男性の身体の構造』とされている固定観念とは、生まれつき一部異なる体の状態の女性・男性」のこと。医学的には「性分化疾患」、一部の欧米の政治運動では「インターセックス」とも呼ばれているが、現実の当事者の人々はそのような包括用語をアイデンティティのようにされることを拒否しており、「アンドロゲン不応症」や「ターナー症候群」など身体状態を「持っている」と認識している。「両性具有:男でも女でもない性」「男女区別がつかない人」「男女両方の特徴」「からだと性は区別できない」という誤解・偏見があるが、そのような表現は現在では侮蔑的表現とされている。
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